いろいろな特徴を持った(特別な)行列をまとめて列挙する。
転置行列
- 行列の要素ごとに\(( a_ij )\)を\(( a_ji )\)に置き換えた行列
- 行列Aの転置行列は、\(^t A\)もしくは\(A^T\)で表す
直行行列
- 行列Aに対して以下の式が成立する行列(Iは単位行列)
$$ AA^T = A^TA = I $$
零行列
- 全ての要素が0の行列
正方行列
- 行と列の数が等しい行列
以下、正方行列の中でもさらに特別なもの
対角行列
- 対角成分以外の要素が0の正方行列
対角成分は左上から右下までの要素の間に存在する要素(対角のそのままの意味)
単位行列
- 対角行列の対角成分が全て1の正方行列
- 数式上は、EやIで表す
- 行列AとIの積はAになる\(AI = A\)
直行行列
- 転置行列と逆行列が愛しくなる正方行列
トレース
\(n \times n\)の正方行列がある時、対角成分の総和をトレースと言い、以下で表される。
$$ \sum_{k=1}^{n} a_kk$$
また、数式上は\(tr A\)と記載する。